愛猫が熱中症になってしまったら、飼い主はどうしたらいいのでしょうか?
普段は元気な愛猫が症状で苦しむ姿を見るのは、とても苦しいですよね。
突然の出来事で、死んでしまうのでは?と心配にもなります。
そしてその心配の通り、猫の熱中症は死を招くことがあります。
事前に治療や応急処置をしっかりと理解し、落ち着いて対応できるようにしておきたいですね。
猫の熱中症が治るかどうかは、発症直後の対応が重要な鍵です!
今回は、猫の熱中症治療についてお話します。
猫が熱中症にかかったらすぐに治療のために病院へ!看病に限界はある
まず、猫の熱中症は以下のような症状があります。
- 嘔吐、下痢
- ふらつき、震え
- 口呼吸
- 高体温(40℃以上)
- 血便、吐血
- 意識障害、けいれん
これらの症状は、熱中症として中程度以上に進行している状態に起きるものです。
すぐに病院へ連れて行きましょう。
事前に電話して来院の予約をすると良いですね。
できればかかりつけの病院、診療時間外であればその他救急の病院を探してください。
また、応急処置をすることが死亡率の低下につながります!
病院の予約や検索をしながら、飼い主でもできる処置を行いましょう。
熱中症の応急処置における基本は「猫の体を冷やすこと」です!
具体的な方法をご紹介します。
猫の体の冷やし方 ①涼しい場所に移動し、体を軽く濡らしてあげる
もし猫が暑い場所にいた場合、まずは涼しい場所に移動させましょう。
エアコンの効いた部屋や、ひんやりした床の上に寝かせてください。
次に、体を軽く濡らします。
直接手で水をつけるか、もしあれば霧吹きなどを使っても良いです。
嫌がるようであれば濡れたタオルでくるむのがよいでしょう。
タオルがぬるくなったら都度交換してくださいね。
この時、毛ではなく地肌を濡らしてあげることでより体温が下がりやすくなります。
また、足やしっぽの末端はあまり濡らさないようにしてください。
熱が体の中心に集まって逆効果になってしまいます。
体を濡らすことができたら、うちわや扇風機で体に風を当てます。
水が乾き、体から気化熱を発散することができます。
人間の汗と同じ仕組みですね。
風も水と同じように地肌にあてると効果的ですよ。
基本的に猫は風で涼を感じることはできないと言われていますが
濡らしてあげることで温度を下げることにつながります。
猫の体の冷やし方 ②保冷剤や氷を使用する
ケーキについてきた保冷剤や冷蔵庫で作った氷など、家にある冷却剤を用意します。
人間が使っている氷枕でもOKです。
そのままでは冷たすぎてしまうので、タオルを軽く巻いてあげましょう。
それらを首、そけい部、脇にあててください。
血管が太い箇所にあてることで、効率よく体を冷やしてあげることができます!
以上の応急処置をしながら、猫の体温を確認しましょう。
体温が下がりすぎてしまうと体がかえって体温を上げようと働いてしまいます。
平熱が38~39.2℃ですので、下げる体温としては39℃台が目安です。
猫向けの体温計がなければ、緊急時には人間の体温計でもかまいません。
肛門から測るとより正確ですが、脇の下や太ももの付け根でも測ることができます。
この場合、0.5~1℃ほど低めに計測されますので、ご注意くださいね!
以上、猫の熱中症における応急処置についてお話しました。
これらはあくまで応急処置。
確実に治療するには病院に連れて行く必要があります。
仮に体を冷やして体調が改善したとしても、油断せずに診ていただくことをオススメします。
猫の状態によりますが、病院では以下のような治療が行われます。
- 体を冷やす
- 点滴、注射
- 投薬
- 血液検査
- レントゲン検査
- 入院
体内の異常は病院で検査してもらわないことにはわかりません。
また、一度重症化してしまった場合、臓器がダメージを受けてしまっていたら回復は難しいため
後遺症が残る可能性もあります。
猫が熱中症で死んだ最悪のケースを避けたい…助けるために確実な対策を
重度の熱中症にかかってしまうと、命に危険が及びます。
明確な死亡率はわかっていませんが、犬の場合は50%近くが死に至るそうですので
猫についても同じくらいの死亡率が予想されます。
さらに、持病がある猫や、高齢の猫、仔猫などは重症化しやすいですのでご注意ください。
暑さによって愛猫を亡くしてしまうという恐ろしい事態。
その事態を防ぐことができるのも、招いてしまうのも、飼い主です。
なによりも大事なのは事前の対策!
真夏はもちろん危険ですが、暑くなり始める5月ごろも意外と熱中症になりやすいです。
猫は人間と違って自分でエアコンをつけることはできませんので
暑くなってきたかな?と感じたら、猫が暑がっていないかしっかり確認するようにしましょう。
猫が快適に過ごせる環境を日ごろから整えてあげれば自然と熱中症の予防につながりますよ。
まとめ
猫の熱中症について、以下のようにまとめました。
- 熱中症と思われる症状がみられたらすぐに病院へ!
- 連れて行くまでに応急処置をしましょう
- 最悪のケースを避けるためには、事前の予防が大切
最悪の場合、愛猫の死を招いてしまう熱中症。
事前の予防と緊急時の処置で、大切な愛猫の命を守りましょう!