子育てには悩みがつきものですよね。
そんな中でも今回は「一人っ子の育児」についての悩みについて考えてきたいと思います。
一人っ子育児の悩み
一人っ子のお子さんを育てるうえで
- 兄弟・姉妹との関りがないため協調性のない子になるのではないか。
- 兄弟・姉妹がいないことがかわいそうではないか。
- 「一人っ子はかわいそう」という世間の目。
- 一人っ子に対する偏見。
- 子どもの相手を常に親がしなければならない。
といった悩みを持つ方が多く見られます。
でもこれはお母さん・お父さんのかかわり方とお子さんの個性や性格の問題であって、「一人っ子だから…」なんて悩むことはないです。
一人っ子として育った体験談
実は私自身、一人っ子です。
先ほど紹介した悩みについて、一人っ子として育った私の個人的意見を少し話させてください(笑)
まずこれは保育士としてですが、兄弟・姉妹がいるだけで協調性が身につくことはありません。
だって、年齢差にもよりませんか?年が5歳離れていたら上の子は下の子に優しくしてくれます。おもちゃの取り合いだってあまりしません。これは一人っ子の子となんら変わりありませんよね。
協調性が身に付き始めるのは3歳頃からの子が多いです。でも、3歳って幼稚園・保育園に通う子多いですよね。兄弟姉妹がいてもいなくても、協調性は幼稚園・保育園で充分に身に付きます。
兄弟や姉妹が欲しいと思ったことはもちろんありますが、いないことに不満を持ったことはありません。
弟のいる友達と「弟じゃなくてお姉ちゃんがほしかった」「私はお兄ちゃんがほしかったな~」とタラればの話をする程度でした。
一人っ子に対する世間の目や偏見。これは現在20代後半の私には割と多く見られました。周りの子はほとんど兄弟・姉妹がいて、一人っ子はまだまだ少数派でした。
「一人っ子じゃ大事に育てられてきたんでしょ」とか「一人っ子じゃ寂しいでしょ」とか、憐みの目を向けられるようなこともありました。
世間のイメージでは一人っ子は「わがまま」で「マイペース」で「協調性がなくて」「大事に育てられている」といったネガティブなイメージが浸透していますよね。
でも、これらの偏見をしてくるのは同級生ではありません。大人です。
私の体験からすると今の40歳以上の方に多い印象です。
でも偏見で言うと、末っ子のイメージも「わがまま」、B型のイメージも「わがまま」じゃないですか?(笑)
大丈夫です。偏見の目を向けられるのは一人っ子だけじゃありませんし、今では一人っ子も増えています。まだまだ偏見の目を向けてくる人はいると思いますが、言いたい人には言わせておけばいいです。
常に親が相手をしなければならないというのは外に出ると多少あるかなと思います。公園に行っても遊園地に行っても、遊び相手となる身内の子どもはいないですからね。
公園などで他の子とも積極的に遊べるような子だったり、1人で遊具や砂場で遊べる子ならいいですけど、そうでなければ砂場でごっこ遊びをしたりするのに相手になるのは親しかいないです。
そこは親としては少し大変に感じる方もいるかもしれないですね。でも子どもとしてそれが嫌だと感じたことはないです。
大好きなお母さん・お父さんと一緒に遊べるのは嬉しいですからね。これは余談ですが高校生位の時から、「一人っ子だからこそ」の悩みを私は抱えています。
それが「親が亡くなったらどうしたらいいのだろう」ということです。
お葬式・お墓・手続き・遺留品整理などを兄弟・姉妹がいれば協力したり分担したりすることができますが、一人っ子は全て1人でやらなければいけません。
私の場合、まだ祖父母も健在で実際に体験したことがないからこそ「すごく大変そう」というイメージのみでどうしたらいいのか想像がつかないから不安。という面が大きいと思います。
出来れば元気なうちからお葬式はどうしてほしいとか、カードの番号とか、いわゆる「エンディングノート」をつくっておいて欲しいと思います。
これは悩み始める時期は違えど、一人っ子にはついて回る悩みではないかと思います。
一人っ子育児の悩みの解決策
ここまでいくつかの悩みを私の実体験も少し交えながらお話してきました。
では実際一人っ子を育っていくうえでどうしたらいいのかを見ていきたいと思います。
あくまで解決策の1つであって、お子さんの性格や個性によって合う合わないもありますので「試してみる」位の気持ちで見てくださいね。
他の子どもと関わる機会をもつ
お友達の子と遊んだり幼稚園や保育園に入れるのもそうですが、支援センターや室内遊技場など、他の子がたくさんいるような場に連れて行ってあげるのも良いと思います。
おもちゃの貸し借りや順番を守るなどは口だけで説明するよりも、実際に体験した方が身に付きやすいからです。
実際に何度も順番を抜かしてしまったり、抜かされたり、そういったトラブルを経験した方が協調性は身に付きやすいです。
子どもに愛情を伝える。
これは一人っ子だけに言えることだけではありませんが、親の愛情をしっかり子どもが受け止めていると情緒の安定に繋がります。
また、信頼関係を築くことで子どもから親への相談がしやすくなります。一人っ子は兄弟・姉妹がいない分、相談できる人が少なく1人で抱えてしまう子も多いです。
世間の目や偏見を受けたとき、何か辛いことがあったとき、話を聞いてあげられるようにしてあげたいですね。
子どもに干渉しすぎない
子どもに愛情を伝えるのと干渉するのは違います。子どもが1人だとその子と一緒にいる時間も増えるししっかりと見てあげることができます。
それはメリットですが、それゆえについ干渉・口出ししすぎてしまうことがあります。
失敗しないように、傷つかないように…それが愛情なのもわかりますが、子どもはいつか親の手から離れていかなければなりません。
失敗したとき・傷ついたときにどうしたらいいのか、それを経験させて伝えていくのも愛情の1つです。
干渉しすぎず見守ることも大切にしてくださいね。
一人っ子のメリット
ここまでは一人っ子育児の悩みなど、どちらかというとネガティブなことを伝えてきましたが、メリットもたくさんあるのでいくつか紹介します。
子どもとしっかり関わることができる
兄弟・姉妹がいると下の子が小さいうちは上の子にあまり構ってあげられなかったり、どちらかが我慢をする場面も多いですが、一人っ子の場合はそれがありません。
親の愛情を一心に受けることができます。
また、子どもが1人なので手が足りないといったことが少なく、比較的余裕をもって育児をすることができます。
金銭的な余裕
子どもが大学を卒業するまでにかかるお金は3000万程と言われています。子どもが多ければ多いだけ金銭的負担は多いので、これは大きなメリットではないでしょうか。
その分子どものやりたい習い事をさせてあげたり、お出かけや旅行に出かけたりすることができますよ!
仕事がしやすい
これは共働き家庭の話になりますが、子どもを保育園に預けていると急な体調不良で呼び出されることも多いです。
特に0~2歳児はまだ体も弱く、0歳児では毎週のように電話をかけてお迎えに来てもらう家庭もありました。
兄弟・姉妹がいると上の子が丈夫になってきたと思ったら下の子が入園して再び呼び出しが頻繁に…みたい会社を早退したり休んだりする期間が長くなります。
また、例えば「子どもが小学生になったら働こう」と思ったときに、兄弟・姉妹がいると、上の子が小学生でも下の子が幼稚園に行っていると働けないですよね。
そういった意味では一人っ子の方が仕事はしやすいと言えます。
さいごに
- 協調性は保育園や幼稚園、支援センターや室内遊技場などで充分身につけられる。
- 兄弟・姉妹をほしがることはあるが、兄弟や姉妹がいる子もそれは同じ。
- 偏見や世間の目はあるが一人っ子に限ったことではない。
- せっかくの一人っ子なのだからたくさん愛情を注いであげるが、干渉しすぎないことが大切。
- 一人っ子にはメリットもたくさんある!
「一人っ子だから」という悩みは意外と少ないですよね。子どもが何人だろうが育児は大変だし、悩みも次々出てきます。
一人っ子の親は「一人っ子でごめんね」みたいな罪悪感を持っている方も少なくありません。でも一人っ子にはメリットもたくさんあるし、罪悪感を感じる必要はありませんよ。
親子が笑顔で楽しく過ごせることが子ともにとっては一番の幸せですよ♪