まだまだ暑い日が続いている地方もあると思いますが、
そろそろ冬の名物牡蠣を提供するお店も増えてきました。
冬といえば「鍋」ですよね!
もつ鍋、寄せ鍋、ちゃんこ鍋、水炊き、芋煮、すき焼きなどなど、
数え上げたらきりがないほどの鍋料理があります。
地方によってはもっとあるかと思います。
鍋のシメといえば、
私の地元福岡ではもつ鍋のシメは
ちゃんぽん麺(ラーメンよりも太い麺)を入れて、
それを食べた後に雑炊です(炭水化物の重ね食べ)。
しかしほとんどの地域では雑炊となりますね。
今回はお鍋のシメ、おいしい雑炊を作るコツをご紹介します。
雑炊に使うご飯は洗って入れたほうがよりおいしく、
また卵をいつ入れるかでも食感が変わってきます。
詳しく違いを紹介していきます。最後までお読みください。
鍋のシメの雑炊で使うお米は洗うほうが良いの?美味しい作り方の秘密
鍋料理のシメで雑炊を作ることが多いと思います。
お店で鍋料理を食べた後に雑炊を作ってもらったことのある方なら、
「ご飯は水で洗って入れていた」と思い浮かべるでしょう。
しかし、家で作るときは「どっちだって変わらないでしょ?
面倒だから洗わずにそのまま使っちゃえ」で作っていると思います。
調理や栄養学の専門的な立場で言うなら、
おいしく雑炊を作るならばやはり「洗ってから」となります。
それはなぜか、という理由ですが、
1.ご飯のぬめりがスープに溶け出ないので上品に仕上がる
2.ぬめりが出ないので米粒に膜が出来ず、スープが米粒に染み込みやすい
この2点でおいしさが増すのだと思います。
もちろん、洗わなくてもおいしい雑炊は出来ます。
しかし、ぬめりが邪魔をしてもったりとした雑炊となり、
具材の絡みは良くなるかもしれませんが、
味の染み込みは今一つとなるかと思います。
雑炊というより「おじや」的な見た目と味になります。
こういうことから、お店で雑炊を作るときには
「ご飯は洗ってから」使用されます。
また、冷ご飯を使用する際は
「洗ってから米粒をほぐして」投入するのがおいしくなる秘訣です。
鍋のシメの雑炊は卵の入れ方で食感が変わる!?その驚きの違いとは!
雑炊を作ると最後には卵でとじます。
この卵の入れ方で食感が変わってきます。
卵料理を思い浮かべてみるとよくわかると思います。
「具材にしっかり卵が絡みついているもの」と
「具材から卵が浮いているもの」と2パターン思い浮かべられましたよね?
具材にしっかり卵が絡みついている代表の料理は「かつ丼」「親子丼」、
卵が浮いている料理の代表が「かきたま汁」そして「雑炊」です。
それではこの2つはどのように卵を入れるのでしょうか?
しっかり卵が絡んでいる料理は
出汁が鍋肌から内側へ向かって対流します。
それなので「鍋肌にぐるっと流し込む」ことで
しっかり卵を絡ませることが出来ます。
反対に卵が浮いている料理は、
出汁をかき混ぜて、内側から鍋肌に向かって対流させます。
この対流を利用して、
「鍋の真ん中に溶いた卵を流し込む」とふんわりと仕上がるのです。
また、ご飯を入れてから出汁が沸騰しないまま卵を流しいれると
ふんわりとしたキレイな卵にはなりません。
しっかりと沸騰させてから、溶き卵は流し込みましょう。
さらに、卵の溶き方でも違いが出てきます。
しっかり黄身と白身を溶きほぐすと、
白身が細かくなりすぎてふんわりした卵にはなりません。
雑炊に使用する卵はかるく混ぜるくらいが良いのです。
軽く混ぜるとは一体どのくらいをいうのかですが、
1.卵を割り、カラザ(白い黄身の尻尾のようなもの)はしっかり取り除く
2.卵全体をお箸でつまむように5~6回つまむように切る
3.全体がまだらに混ざるように10回程度軽くかき混ぜる
これくらいで良いのです。
あまり混ざっていないくらいが白身のコシが残っている状態なので、
ふわっとなりやすいです。
もちろん、しっかりかき混ぜても卵は固まりますが、
よりおいしい、より見た目の良い雑炊に仕上げたいと思うならば、
この方法をおすすめします。
ここまで、
1.ご飯を洗うか、洗わないか
2.卵はどう入れたらおいしいか
を見てきました。
もちろん、人それぞれの好みもあると思います。
「なんでご飯のおいしいぬめりを洗うんだ!そこがおいしいのに」と
思われる方もいるでしょう。
その人のオリジナル雑炊を楽しむのも良いですし、
たまには違う作り方で楽しむのも良いと思います。
まとめ
雑炊をおいしく、見た目良く仕上げるには
1.ご飯は洗ってお鍋に投入
2.卵はあまり溶かずに使用
3.出しを沸騰させてから、鍋の真ん中からいれる
この3つを守ることです。
鍋のシメはうどんだ!ラーメンだ!と
それぞれ流派があるかと思います。
いろんな鍋のシメの作り方を詳しく見ていくのも楽しいし、
新しい発見もあると思います。
冬の鍋料理を、具材のおいしい出汁が入っている最後の最後まで
おいしくお召し上がりくださいね。